安全性向上セミナー「基礎コース」2022

“Society5.0 for SDGs” の実現を支えるSafety&Securityの設計とは

 安全性向上委員会の活動方針の1つである、「機能安全、情報セキュリティに関して、技術動向の調査・研究を行い、成果は積極的に情報発信していく」に基づき、21年度に引き続き、22年度も安全設計に係るセミナーを実施します。
 また、コロナ過の収束が見通せない状況であると共に、場所や時間の制約で参加が難しかった人たちにも参加してもらえるように21年度に引き続きオンライン形式とします。

 21年度に実施した『入門コース(無料)』と『総合コース(有料)』の参加者からの要望を反映し、好評だったディスカッション要素は残しつつ、難易度が“高い”とアンケート回答が多かったSTAMP/STPAの課題に対しては新たに演習要素を盛り込んだ「入門編」を開設し、トータルでコンテンツを見直した『基礎コース』を開催します。


シリーズ日程

第1回 安全の基礎とSafety&Security国際規格の動向  2022年9月28日(水) ≪終了≫
第2回 事例で学ぶSTAMP/STPA(入門編)  2022年10月 5日(水) ≪終了≫
第3回 事例で学ぶSTAMP/STPA(中級編)  2022年10月19日(水) ≪終了≫
第4回 事例で学ぶSTAMP/CAST  2022年11月 9日(水) ≪終了≫
第5回   安全とセキュリティ   2022年12月7日(水)14:00〜17:00 ≪終了≫
(※)都合により、講師、プログラム内容が変更となる可能性があります。あらかじめご了承ください。

  1. 開催形式  オンライン形式
  2. 予備知識
     安全工学に関する一般的な知識ないし業務経験があった方が望ましいが、必須ではない。
  3. 習得できる知識
    1. 安全の基本と、安全論証の重要性を学ぶ
    2. ソフトウェア集約システム・組込みシステムの安全やセキュリティに関する国際規格を学ぶ
    3. 複雑システムのシステムズ理論に基づく事故モデルのSTAMPをベースとした分析手法であるSTPAやCAST を具体的な事例で学ぶ
  4. 対 象 者
     組織(企業、地域団体、学校法人等)において、複雑なソフトウェアを駆使した高度な次世代システムを開発しているエンジニア、または、自動車、航空、鉄道、ロボット、医療の他、安全設計に従事している方。
  5. 受 講 料
     【JASA会員】2,000円/各回  【一般(非会員)】3,000円/各回
  6. 参考図書
     『システム技術に基づく安全設計ガイド』
      本セミナーは上記書籍に基づいていますので、お手元にご用意いただくことをお勧めします。
      購入サイト https://www.jasa.or.jp/tech/safety-2/
  7. 開催人数
     20名/回(※最低開催人数:5名/回)

【第1回】安全の基礎とSafety&Security国際規格 の動向(9月28日) 

  • 14:00~オープニング
  • 14:05〜「安全の基本 in Society5.0」      講師:(株)村田製作所 小水 元 氏
  • 15:00〜「Safetyの国際規格の動向in2022」   講師:(株)UL Japan 竹市 正彦 氏
  • 16:00〜「Securityの国際規格の動向in2022」  講師:(株)UL Japan 竹市 正彦 氏
小水 元
竹市 正彦

セミナー概要

 Society5.0の時代における安全設計の基本(これまでと変わる部分と変わらない部分)について事故事例や公規格の遷移を交えて解説するとともに、IEC61508を始めとしたSafetyの国際規格、IEC62443を始めとしたSecurityの国際規格の最新動向について話しをします。

  • 「安全の基本 in Society5.0」(小水)
     AI・IoT時代の大規模で複雑なシステムに対する安全設計はどうあるべきか?安全の理念から、安全分析の背景、リスクアセスメントの原則、安全論証や安全規格を理解し使っていく上で必要となる安全の基本的な考え方を事故の事例を交えて解説する。
  • 「Safetyの国際規格の動向in2022」(竹市)
     STAMP/STPA の分析手順を、例題を使って解説します。実際に分析していく流れをQ&A を挟みながら具体的に実行することで、演習に近い形で理解を深めることができます。”
  • 「Securityの国際規格の動向in2022」(竹市)
     機能安全の基礎規格、鉄道やサイバーセキュリティ、信頼性関連の国際規格の準拠ポイントを解説するとともに、機能安全やサイバーセキュリティの国際規格の最新動向について紹介します。

 

第1回(9月28日開催分) お申込みフォーム

第1回安全の基礎とSafety&Securityの国際規格の動向(9/28) お申込みフォーム

(受講料がクレジットカードで決済されます)

   
  * お申込みと同時に受講料はクレジットカード(VISA, Master, AMEX)決済されます。
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【第2回】事例で学ぶSTAMP/STPA (入門編)(10月5日)

  • 14:00~オープニング
  • 14:05〜「STAMP/STPAとは? ~列車ドアの事例~」 講師:システム安全コンサルタント  三原 幸博 氏
  • 15:00〜【招待講演】「STAMP/STPA分析入門 ~例題を用いた分析手順の解説~」  
          講師:日本電気株式会社 向山 輝 氏・ (独)情報処理推進機構(IPA)石井 正悟 氏
  • 16:00〜「とりこ検知システムの分析事例」       講師:システム安全コンサルタント 三原 幸博 氏
三原 幸博
石井 正悟
向山 輝

セミナー概要

 開発対象システムだけでなく、人や組織を含んだ複雑なシステム全体の安全分析にはSTAMP/STPAのような方法論が欠かせません。STAMP/STPA初心者が勘違いしやすい点・理解し難い点についてのポイントを具体的な事例を活用しSTAMP/STPAの手順に沿って解説します。

  • 「STAMP/STPAとは? ~列車ドアの事例~」(三原)
     STAMP/STPAの概説(誕生の背景と狙い、分析の考え方)、安全性解析から対策立案までの流れを簡単な事例を通して解説します。
  • 「STAMP/STPA分析入門 ~例題を用いた分析手順の解説~」(向山/石井)
     STAMP/STPA の分析手順を、例題を使って解説します。実際に分析していく流れをQ&Aを挟みながら具体的に実行することで、演習に近い形で理解を深めることができます。
  • 「とりこ検知システムの分析事例」(三原)
     複雑システムの安全設計法として期待されているSTAMP/STPAの理解には、具体的な分析事例が欠かせません。鉄道の踏切内での「とりこ」を検知し列車を停止するシステムは実際にも用いられていますが、その運用が不十分で事故に至った実例もあります。これをSTAMP/STPAという方法論で分析するとどう役立つのかという視点も含めた講演を行います。

 

第2回(10月5日開催分) お申込みフォーム

第2回事例で学ぶSTAMP/STPA (入門編)(10月5日) お申込みフォーム

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【第3回】事例で学ぶSTAMP/STPA(中級編) (10月19日)

  • 14:00~オープニング
  • 14:05〜「EPBシステムの分析とリスク評価」  講師:会津大学名誉教授 兼本 茂 氏
  • 15:00〜「SOTIF(ISO21448)とSTPAの比較」  講師:会津大学名誉教授 兼本 茂 氏
  • 16:00〜「新しい安全工学STAMPのパダイムシフトとは」 講師:会津大学名誉教授 兼本 茂 氏
兼本 茂

セミナー概要

 STAMP/STPAの基本からさらに踏み込み、実際の現場で使いこなすための課題やその課題を克服する工夫の有効性について、産業界のニーズに即したいくつかの具体的な事例を通して理解してもらいます。また、最近注目されている性能限界やミスユースに関する規格(SOTIF)との関係も、具体的事例を通して理解してもらいます。

  • 「EPBシステムの分析とリスク評価」(兼本)
     複雑システムの安全設計法として期待されているSTAMP/STPAを、具体的な事例としてEPB(電気式パーキングブレーキ)システムをとりあげ、現場で用いるための課題、特に、リスク評価法との関係を中心に説明します。
  • SOTIF(ISO21488)とSTPAの比較(兼本)
     複雑システムの安全を考えるとき、SOTIF(ISO21448, Safety of the intended functionality)という考え方は欠くことができません。そこでは、最先端の技術に基づいて実現する機能の性能限界やそれを使う人間のミスユースなどを考慮していますが、国際規格として分かりにくいものでもあります。これを、STAMP/STPAという安全設計法と比べることで理解を深めます。
  • 新しい安全工学STAMPのパダイムシフトとは(兼本)
     新しい安全工学STAMP/STPAは、従来のFMEA,FTA,HAZOPなどの方法論に基づく安全工学に対してのパラダイムシフトといわれています。従来の安全工学が還元論に基づいているのに対して、STAMP/STPAは創発論(全体論)に基づいているといわれますが、その本質的理由を考察することで、なぜSTAMP/STPAが必要かを理解でき、より有効な使い道を見つけることに役立ちます。

 

第3回(10月19日開催分) お申込みフォーム

第3回事例で学ぶSTAMP/STPA(中級編) (10月19日) お申込みフォーム

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【第4回】事例で学ぶSTAMP/CAST (11月9日)

  • 14:00~オープニング
  • 14:05〜【招待講演】「事故から多くを学ぶための分析手法CASTの紹介 ~CAST HANDBOOKをベースに~」
                            講師:BIPROGY株式会社 福島祐子 氏
  • 15:00〜「シーサイドライン事故のCAST分析」  講師:仙台高等専門学校 岡本 圭史 氏
  • 16:00 〜「独居世帯見守りのためのIoTシステムの事例」 講師:会津大学名誉教授 兼本 茂 氏
福島祐子
岡本 圭史

兼本 茂

セミナー概要

 STAMP/CASTはシステム理論に基づく原因分析の方法論ですが、その工程は複雑であり、CASTの有用性が十分に理解されているとは言えません。そこで、わが国で実際に起こった事故を参考にCAST分析の事例を紹介します。これにより、特に、事後の対策や類似事故を防ぐための水平展開に役立つことを理解してもらいます。また、最近MITで発刊されたCASTハンドブックのわかりやすい紹介も予定しています。

  • 「事故から多くを学ぶための分析手法CASTの紹介 ~CAST HANDBOOKをベースに~」
    CASTは、MIT Leveson教授が、事後に事故原因を分析するために、STAMPに基づき考案した手法である。この手法を分かりやすく解説した「CAST HANDBOOK」がMITから公開されており、昨年、日本語版も公開された。本講演では、本書をベースとし、CASTが考案された背景とCASTによる事故分析手法を解説する。
  • 「シーサイドライン事故のCAST分析」(岡本)
     システム理論に基づく原因分析CASTの工程は複雑であり、一般に分析手法を理解するには事例ベースで考えることは有効である。そこで本講演では,CASTを簡易化したCompact CASTを紹介し,Compact CASTを用いたシーサイドラインでの事故を分析した事例を紹介する。また、CASTへの理解を深めるため、分析過程で得られた知見を共有する。
  • 独居世帯見守りのためのIoTシステムの事例
     複雑システムの事故では、その原因究明だけでなく、事後の対策、特に、幅広い目で見た再発防止策(水平展開)が大切になる。本講演では、実際に起こった失敗事例を参考に、STAMP/CASTという方法論が、具体的にどのように事後の再発防止策の立案に役立つかを説明する。システム理論という考え方を用いることで、起こった事故に対する対策だけでなく、将来起こりうる事故の防止策や安全責任のあり方についても大切な知見が得られる。

 

第4回(11月9日開催分) お申込みフォーム

第4回事例で学ぶSTAMP/CAST (11月9日) お申込みフォーム

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【第5回】安全とセキュリティ (12月7日)

  • 14:00~オープニング
  • 14:05〜「STAMPモデルによる“Security informed safety”分析例」 講師:仙台高等専門学校 岡本 圭史 氏
  • 15:00〜「STPA-secの概要」             講師:仙台高等専門学校 岡本 圭史 氏
  • 16:00 〜【招待講演】「組込みシステムセキュリティ委員会の活動より」
                  講師:JASA 組込みシステムセキュリティ委員会 副委員長 牧野 進二
岡本 圭史
牧野 進二

セミナー概要

 近年のつながる社会では、安全とセキュリティの統合解析が望まれていますが、それぞれの立場で重点の置き方が異なり完全な統合は難しいと考えられます。そこで、セキュリティ情報を知ったうえで安全解析に重点をおいて分析する「Security informed safety」という考え方を紹介します。特に、STPA-secという考え方を用いることで安全に関係するセキュリティの問題点を明確にし、その対策を設計に取り入れることができることを事例で紹介します。

  • 「STAMPモデルによる“Security informed safety”分析例」(岡本)
     STPAのセキュリティ拡張は提案されているが,紹介事例は少ない。またセーフティとセキュリティが相互に関連するケースを分析する場合、「セキュリティ侵害がセーフティを脅かすケース」に着目することが多い。本講演では,このケースを扱うため,あらゆるケースを分析可能な統合分析法ではなく、Bloomfieldらが提案したSecurity-Informed Safetyに基づきSTPA拡張SI-STPAを提案し、その適用事例を紹介する。
  • 「STPA-secの概要」 (岡本)
     様々なシステムが別のシステムと接続されるようになり、セーフティだけでなく、セキュリティに関する分析を実施することが求められている。他方、システム理論に基づくハザード分析手法STAMP/STPAは、セキュリティに関する分析手法ではないが、システムを全体的に分析対象にでき、国際規格でも参照されるなど、注目を浴びている。
    そこで本講演では、STPAのセキュリティ拡張であるSTPA-Secについて紹介する。
  • 組込みシステムセキュリティ委員会の活動より (牧野)
    ※WP.29関連 UN-R法規や国際動向などセキュリティに関する国際動向に関する内容を予定。

 

第5回(12月7日開催分) お申込みフォーム

第5回安全とセキュリティ (12月7日) お申込みフォーム

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