自動車マネージメントセミナー2022

最近の自動車業界は100年に一度の大変革の時と言われ、自動運転へのITベンダーの参入やMaaSなど今後の自動車市場がどのように変化するか予断が許さないのが現状です。中部地区経済は良くも悪しくも自動車産業に大きく依存しているのが正直な状況です。

北欧社会経済を研究している関西大学政策創造学部 徳丸先生にフィンランドのノキア社の事例を解説いただき、自動車産業に大きく依存する中部圏がこの大変革に対し、事例から、何を学びうるか考えたいと思います。

多数の皆様にご参加頂きますようご案内をお願い申し上げます。

JASA中部支部 支部長
青木 義彦


地域産業・経済は大産業転換をどう乗り切ったか?
~フィンランド・オウルの経験と中部圏への教訓を考える~

講演概要

 コロナ禍やウクライナ戦争などの突発的な危機にもかかわらず,デジタル技術革新の波や新興諸国の発展という21世紀以来の巨大な趨勢は変わりそうにない.それは,先進国各地で繁栄してきた産業地域を大きく揺るがしている.自動車産業の基盤の上に立ってきたデトロイト(米国)やトリノ(イタリア)はその典型例である.自動車産業を中心に発展してきた中部圏の産業は技術基盤も固く盤石に見えるが,それでも自動車産業の激震という事態に備えておくに越したことはないという認識は,多くの識者や企業家が共有していると思われる.

 ある地域の主要産業が急速な衰退に陥ったときにどういう事が起きうるのか?そして地域の行政や企業はどういう対応を取りうるのだろうか?中央政府にはどういう対応が期待されるべきなのだろうか?こうした喫緊の課題に対して格好のヒントを提供しているのが,フィンランド北辺の20万都市である,オウル市の事例である.オウル市は,21世紀初頭まで携帯電話機生産・開発をリードしてきたノキア社の開発・生産拠点であり,同社向けのサプライヤ企業も軒を連ねていたが,同社はスマートフォンへの転換に失敗し,携帯電話機事業から事実上撤退するという前代未聞の事態に陥った.市中には多くの失業者が溢れかえった.ここからオウル地域の各プレイヤーが協力して,起死回生の試みが行われ,携帯電話機産業に依存しきった産業構造を脱し,デジタル技術を応用したいくつもの産業を育てることに成功したのである.

 今回の講演では,このプロセスを深掘りした上で,自動車産業に深く依存した中部圏が何を学びうるのか,ご一緒に考えてみたい。


  • 開催日時 2022年10月17日(月) 15:00〜17:00
  • 開催形態 オンライン(Web配信)
  • 講 師  関西大学 政策創造学部 教授 徳丸 宜穂
  • 参加料  無 料
  • 受付締切 10月14日(金)12:00
  • 参加申込 https://forms.gle/fLjQPZv4zaZW7XG36

 

 

  • その他  セミナーログイン招待メールは14日午前中までに登録されたメールアドレスにお送りいたします。

お問合せ先

   JASA中部支部 事務局  E-mail nagoya@jasa.or.jp