ET 2018 & IoT Technology 2018
カンファレンスプログラム
C スペシャルセッション
C-2
11月14日(水)14:00-16:00
会議センター[311+312]
人間中心設計フォーラム2018
使いやすいIoTとソフトウエアを目指して

これからの社会のためのデザイン思考の導入と実践

これからのIoTを活用した製品やサービスの企画開発の検討する上で、デザイン思考 のアプローチは不可欠である.IoTによりユーザーの行動はデータとしてインターネットを経由して集約され、AIなどによりデータ活用することが可能となる.ここでは、デザイン思考を活用して、ユーザーにとって価値あるシステムを設計するアプローチを事例を通して解説する。

山崎 和彦

千葉工業大学 知能メディア工学 教授

プロフィール

千葉工業大学知能メディア工学科・教授、人間中心設計機構副理事長、Xデザイン学校共同代表。京都工芸繊維大学卒業,クリナップ工業を経て、日本IBM(株)UXデザインセンター担当(技術理事)、神戸芸術工科大学博士号授与、内閣IT本部・電子政府ガイドラインライン検討委員会委員、日本デザイン学会理事、経産省デザイン思考活用推進委員会座長など歴任。専門は、HCD/UX、デザイン戦略等。

人間中心設計における品質の測定

デザインの組織には、魅力ある意匠を凝らしたり、使いやすさに配慮する伝統がある。これらの人が感じる要素は、最近ではUX(ユーザーエクスペリエンス)として重視されている。一方、人の知覚や認知は、複雑で多様性があり、測定での再現性が低いなど、品質として管理する難しさがある。人間中心設計では、デザイン技術と品質管理技術、それぞれの特長を活かし、補完することで、利用時の品質を高めることができる。

松本 啓太

富士通デザイン株式会社 プリンシパルクオリティエンジニア

プロフィール

1985年より富士通株式会社、2007年より富士通デザイン株式会社勤務。人間工学設計、空間・UI・UXのデザイン、ユーザビリティ評価、デザイン戦略、標準化、利用時品質管理等に従事。認定人間工学専門家。

UXを踏まえた情感を表現する光デザイン 自動運転時代のソーシャル・エクスペリエンス

車載機器は「運転中に操作する」ことが多く一瞬での確実な視認性が求められる。また自動運転車ではドライバー以外に「周辺歩行者への意思も灯火機器での表示」が予想される。さらに今後は機能面だけでなくブランディング、商品性の演出などの情緒的表現も灯火器が担う事になる。「社会への向けてのUI」ともいえるこれら表示機器の「機能と美的センスの両立」と「映像制作やCGの技術」の取り込みによる制作手法について提案する。

浦 航介

株式会社JVCケンウッド・デザイン アシスタント・プロジェクトリーダー

プロフィール

ヤマハ発動機二輪デザイン開発に関わる。2002年同社入社 車載製品/HMIデザインに関わり’15ロンドン滞在・英スポーツカーメーカーのHMIデザインを担当。現在は光デザインを用いたUX活用戦略を担う。

農業IoT "みどりクラウド" の設計思想と実現した世界

IoTにより農業が抱える問題の緩和が期待されているが、それほど普及は進んでいない。その要因の一つに農業従事者の平均年齢が高く、農業経営体の多くが小規模な経営体であることが挙げられる。当社では、こうした農業界が置かれた環境を踏まえ、農業IoTサービスを立ち上げた。これまでに全国46都道府県1,200箇所にて導入されている。本講演では、多くの農業従事者に受け入れられた設計思想と、このサービスによって実現された世界について解説を行う。

持田 宏平

株式会社セラク みどりクラウド事業部 事業部長

プロフィール

1979年島根県出雲市生まれ。2004年に島根大学大学院生物資源科学研究科修了後、株式会社セラクに入社。SEとして開発業務を行うかたわら、スマートフォンアプリやIoTサービスの研究開発を行う。2010年にスマートフォン向けゲームアプリ「天ぷら侍」、2011年に鏡面型情報端末「スマート洗面台」、2013年に未来型家庭菜園「スマート野菜工場」を発表し国内外から注目される。2015年から農業IoT「みどりクラウド」のサービスを開始。

サービスデザインの時代 スマート社会の実現のために

エッジテクノロジーを活用したスマート社会の実現においては、優れたユーザー体験(User Experience: UX)、そしてそれらを事業化したサービスの設計が求められる。このサービスを設計するアプローチがサービスデザインである。本講演では、サービスデザインが求められる背景と、カスタマージャーニーマップなどのツールをはじめとした実現するための枠組み、そして効果的な実践のためのサービスデザインスプリントを紹介する。

長谷川 敦士

株式会社コンセント 代表取締役社長

プロフィール

1973年山形県生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了(学術博士)。「わかりやすさのデザイン」情報アーキテクチャ分野の第一人者。2002年にコンセントを設立、UXデザインやサービスデザインを探求・実践している。2019年より武蔵野美術大学院造形構想研究科 教授。著書・監修多数。Service Design Network日本支部共同代表、特定非営利活動法人 人間中心設計推進機構(HCD-Net)副理事長。

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