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日本の産業に大きな変化の時期がやって来ています。求められるのはイノベーションです。今こそ新たな技術や製品、ソリューションで、日本経済と企業の成長を確かなものにしなければなりません。そしてイノベーションを生み出す産業として、組込み業界にかかる期待は小さくありません。

こうした状況のもと、EdgeTech+ を主催する組込みシステム技術協会は、組込み業界の発展と国内産業の競争力向上に寄与する、優れた組込み技術や製品、ソリューション、サービス、IoT技術を発掘し、その成果と功績を国内外に広く顕彰する「EdgeTech+ AWARD」を開催いたします。

これからの産業の成長を必ずや支えてくれるであろうソリューションの最先端を、ぜひその目でお確かめください。

受賞企業MAP
受賞企業MAP
EdgeTech+ AWARD 2025
EdgeTech+ AWARD 2025
受賞社決定
EdgeTech+ 2025の出展社から応募のあった技術、サービス、ソリューションから、次の賞が授与されました。

受賞社一覧

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    Edge Technology 優秀賞

    CG-05

    ディジタルメディアプロフェッショナル

    エッジAIカメラSoC Di1

    世界初FP4対応、ViTとステレオビジョン技術でAI開発加速

    Di1は、これまで高価なSoCでしか実現困難だった高度機能をワンチップに統合したエッジAI向けSoCです。世界初のFP4対応NPUは、VLM/LLMなど高度AIモデルを電力効率高く低コストでエッジ処理を実行します。一般的なINT8と比べAI処理性能1.9倍向上、メモリ40%削減。独自ステレオビジョンエンジンは他社比22倍の電力性能比で高速3D測距を実現し、放熱部品不要でコスト・重量を大幅削減します。4K HDR ISPやAIとの組み合わせで、ドローン・ロボティクスに求められる3D空間の視覚認識・AI処理を高速低消費電力で実現。豊富なI/Oと堅牢セキュリティも備え、セキュリティカメラ、車載ADAS、AMR等、幅広いエッジAIの進化を加速します。

    講評

    本製品は、AI処理機能を統合したカメラ用システムオンチップ(SoC)であり、特にドローンなどのモビリティ機器への搭載を想定した設計が特徴である。 360度の視界を4方向同時にエッジ側で処理することが可能で、クラウドや外部サーバーへ映像データを転送することなく、デバイス上で分析を完結できる。 このアーキテクチャにより、リアルタイム性の向上や通信負荷の低減が実現されている。

    審査委員会は、本製品をエッジAI技術の実用化を推進する代表的なデバイスとして高く評価した。 トレンドを的確に捉え、誰もが手軽にエッジAIの恩恵を受けられる環境を提供している点に価値を見出した。 特に、ドローンや監視カメラなど多様な応用分野での需要拡大が期待され、今後の市場展開において重要な役割を果たすと考えられる。

  • Award Logo

    Edge Technology 優秀賞

    DX-08|自動車サイバーセキュリティパビリオン

    パナソニック オートモーティブシステムズ

    ISO/SAE21434準拠 脅威・脆弱性分析ソリューション VERZEUSE® for TARA

    世界初!※の技術でSDV時代の車両セキュリティ分析を90%削減

    世界初!の技術を搭載した「VERZEUSE® for TARA」は、自動車業界が直面する深刻な課題であるセキュリティ専門人材の不足と開発期間の短縮を一気に解決するソリューションです。ISO/SAE 21434に準拠した脅威・脆弱性分析を自動化することで、分析工数を最大90%削減します。当社が十数種類の既存ツールを調査したところ、既存ツールではデータフロー図の作成に高度な専門知識と膨大な時間が必要でした。対して、本ソリューションは、質問に答えるだけでISO準拠の成果物やデータフロー図を自動生成できる世界初の機能を搭載しています。さらに、100種類以上のECU適用実績を活かし、一般的な対策の提示にとどまらず、顧客や製品に最適化された具体的な対策を提示することができます。

    ※設計時のサイバーセキュリティにおける脅威・脆弱性分析ツールとして、2025年9月11日時点。当社調べ。

    講評

    本製品は、自動車開発におけるセキュリティ脅威分析の工程を自動化する、パナソニックオートモーティブ社独自開発のツールである。 本ツールでは質問応答形式を採用し、ユーザーが設問に回答するだけで脅威リストを自動生成できる仕組みを持つ。 これにより、セキュリティの専門知識を持たない設計担当者でも一定水準の分析を実施でき、従来比で最大90%の工数削減を実現する。 既に自動車メーカーへの導入実績もあり、ISO規格への準拠を示すエビデンスとして活用できる点でも高く評価された。

    審査委員会は、業界全体で高まるサイバーセキュリティ対策の要求に対し、実効性と実装性を両立させた点を高く評価した。 競合製品に比べ、専門家以外でも容易に利用できる設計思想は現場の課題に即しており、今後の普及による波及効果が期待される。 一方で、自動生成された脅威リストの網羅性確保や再確認プロセスの重要性も指摘され、ツールと人の協働による継続的な進化が望まれる。

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    AI / 生成AI 優秀賞

    DB-21|生成AIゾーン

    フィックスターズ

    Fixstars AIBooster

    GPU性能を極限まで引き出し、AI開発に革新を

    Fixstars AIBooster は、GPUの性能を極限まで引き出し、生成AI・大規模AI処理を高速化するソフトウェア・プラットフォームです。学習・推論の両面で平均で2倍以上の処理効率を実現し、導入コスト・運用コストの削減に貢献します。すでにソニーホンダモビリティ社の自動運転AI開発で採用され、開発スピードと効率の改善に貢献しています。それ以外にも通信・放送・創薬・製造など幅広い産業において、AIの進化を加速する基盤技術として展開を進めています。

    講評

    本製品は、AI学習および推論処理のパフォーマンス最適化を目的とした革新的なソフトウェアソリューションである。 計測と改善を反復的に行うことで、特定のボトルネックをピンポイントに特定・解消し、処理時間80%削減を実現するなど、高速化と電力消費低減を両立。 GPUサーバの効率化を実現したソニー・ホンダモビリティの導入事例など、産業現場における効果も具体的に示されている。 自動最適化に加えて、手動でのさらなるチューニングを行う“職人的最適化”を取り入れている点もユニークである。

    審査委員会は、計測と改善を繰り返す日本的なアプローチによって、AI処理の効率性を極限まで高めた点を高く評価した。 ハードウェアの大規模化に依存する米国的な方向性に対し、ソフトウェアによる精緻な最適化で性能向上を図る思想は、日本発の強みを示すものである。 AI処理における改善の余地を可視化する取り組みは、今後の生成AI分野における新たな価値創出に寄与すると期待される。

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    AI設計支援 優秀賞

    CN-16

    イミロン

    SpecForge

    論理の力で実現する仕様駆動型エンジニアリング

    AIの普及により、市場投入後も進化を繰り返すシステムが増える一方で、品質と説明責任の担保が重要な課題となっています。SpecForgeは、ミッションクリティカルシステムの信頼性や説明性の問題を解決する「仕様駆動開発」プラットフォームであり、抽象的で曖昧な要求ではなく、「数学的に厳密な」仕様記述をサポートします。論理的で矛盾のない仕様は、設計品質を向上させるだけでなく、そのままシステムの監視ルールとなり、運用時の振る舞いを自動検証可能にします。これにより、設計、運用、改善まで、一貫した仕様に基づくシステムの継続的品質保証を実現します。

    講評

    本製品は、AIを活用してシステム設計における仕様策定を支援する革新的なツールであり、開発初期段階の効率化を狙った先進的な取り組みが特徴である。 形式仕様を自動的に生成・管理することにより、開発プロセスの整合性を高め、仕様変更やドキュメント管理にかかる負荷を大幅に軽減することを目指している。AIを設計者の支援ツールとして実運用に近い形で活用している点が注目された。

    審査委員会は、設計工程における“仕様定義”という最難関の課題に真正面から取り組んだ姿勢を高く評価した。 AI技術によってもなお自動化が難しい領域に対し、人とAIの協働による現実的な解決策を提示している点が評価のポイントとなった。 また、開発現場での活用可能性や社会的意義も大きく、AI時代における設計プロセスの新しい形を提示するものとして、今後の発展が期待される。

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    AI設計支援 優秀賞

    BG-12|横浜企業経営支援財団

    ビースラッシュ

    設計意図発掘ツールAtScope 動的構造解析

    ソースコードから2つのビューで設計意図を発掘します

    AtScopeV9は、ソースコードから2つのビューの構造図を作成します。静的ビューで全体を俯瞰し、動的ビューで並行性の設計ができます。組込み/IoTシステムでは、動的ビューの設計が必要です。しかし、時間軸の動作はソースコードに埋没してしまいます。AtScopeでは、周期単位の構造図を作成し、設計意図をレビューできます。また、開発現場では、トップダウン思考での設計技法の適用は難しく、動いているコードを使い続けていることも多いです。AtScopeは、動くコードを起点に、設計技法を取り入れる、ことができる和魂洋才なツールです。細部をしっかり造りあげる日本のエンジニア向けのツールです。

    講評

    本製品は、既存ソフトウェア資産のソースコードから設計意図を抽出し、再構築を支援する解析ツールである。 OSのサポート終了や製品ディスコン(製造中止)などにより保守が困難となったシステムを対象に、失われた仕様情報や設計思想を再発見できる点が特徴である。仕様書に依存せず、ソースコードから構造的関係や設計意図を復元できる仕組みは、レガシーシステムの刷新やリファクタリングにおける実用性が高く評価された。

    審査委員会は、熟練技術者の減少やドキュメント欠落といった社会的課題に対して、現実的かつ確実性の高い解決策を提示した点を高く評価した。 特に、レガシー再構築という市場性の高い領域で、AIを活用した設計支援というトレンドを捉えた発想は時宜を得たものである。 一方で、見せ方によっては技術の奥行きが伝わりにくい側面も指摘されたが、実務的価値と事業ポテンシャルの高さは明確である。 AIによる開発支援の進化を象徴する取り組みとして、「AI設計支援 優秀賞」にふさわしい成果といえる。

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    AI設計支援 優秀賞

    CV-09

    ミラクシア エッジテクノロジー

    マイコンEOL対応「要件定義」サービス

    ミラクシアの専門知見×AIで、要件定義を“2週間”で完結。

    EOLマイコンソフト置き換えに特化した「要件定義」サービスです。変更前ソースコード情報のみをもとに、ミラクシアが独自のマイコン知見と生成AIを融合し、わずか2週間で高品質な要件定義ドキュメントを納品。設計・リスク・WBSを横断的に可視化し、現場が最も悩む「要件化のノウハウ不足」と「人材不足」を解決します。これにより、EOL対応の意思決定・進行を飛躍的に迅速化。企業の開発DX・競争力強化を、誰でも、最小限の情報から実現します。

    講評

    本製品は、マイコンの生産終了(EOL)に伴う再設計で最も難所となる上流工程に焦点を当て、要求定義を約2週間で立ち上げる実務起点のサービスである。 既存資産の読み解きと代替設計に向けた要件整理を短期で完了させ、以降の設計・移行のリードタイムを大幅に圧縮する。 レガシー再構築/リファクタリングの現場課題に即し、AIの活用を含む支援により、限られた人員体制でも確度の高い出発点を確保できる点が特長である。

    審査委員会は、案件数が多く市場性が確実なEOL対応領域において、成果の起点となる要件定義を短期間で整流化する価値を高く評価した。 AIによる自動化は厳密な仕様が前提であるという時代認識に立ち、上流での品質を底上げする本サービスは、AI設計支援の潮流を体現している。 なお、実務での説得力を左右するのは手法の“見せ方”であり、短期化の根拠や再現性の明示を積極的に行うことで、さらなる信頼性と波及効果が期待される。

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    オートモーティブ ソフトウエア 優秀賞

    DT-15|オートモーティブ ソフトウェア エキスポ

    HERE Japan

    SDV Accelerator

    車載ソフト開発を加速する新基準

    SDV Acceleratorは、ソフトウェア定義車両(SDV)の開発を効率化・高速化するための統合ソリューションです。開発サイクルの短縮、コスト削減、テスト能力の向上を実現し、OEMやサプライヤーが次世代車両のソフトウェア開発に集中できる環境を提供します。

    講評

    本製品は、自動車業界におけるソフトウェア開発の新たな基盤を提示するプラットフォームである。 2025年9月にリリースされたばかりの本ソリューションは、HEREとAWSの技術をベースに、ミックウェア、パナソニック オートモーティブシステムズ、NTTドコモビジネスなど多数の企業が参画するオープンなエコシステムを構築し、業界横断的な連携を可能にしている。 車載システムの価値をソフトウェアで定義し、柔軟かつ継続的なアップデートを実現することで、SDV時代における開発効率と拡張性を大幅に高めるポテンシャルを持つ。

    審査委員会は、本プラットフォームが示す「オープンで協調的なエコシステム」という方向性を、自動車産業の進化を象徴する取り組みとして高く評価した。 特定メーカーに依存しない中立的な開発基盤を提示した点は、業界全体のDX促進に寄与する意義が大きい。 今後のSDV時代を牽引する先駆的な試みとして、「オートモーティブ ソフトウェア優秀賞」にふさわしい成果であると評価された。

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    JASA 特別賞

    BH-02

    アットマークテクノ

    市販SoM向けのArmadillo Base OS / Armadillo Twin

    市販SoM向けIoTセキュリティ要件対応のLinuxとOTA

    市販SoM(System on Module)をベースとしたハードウェアに、コンテナ技術を利用したLinuxベースのOS「Armadillo Base OS」を組み合わせることで、JC-STARやEUサイバーレジリエンス法(CRA)に対応した機器開発が容易になります。さらに設置したIoTデバイスを管理する「Armadillo Twin」も組み合わせると、機器の運用管理だけではなく、OTAアップデートを容易に実現することができ、長期に渡って安心して利用できるIoT機器を実現することが可能です。アプリケーション開発に集中することができ、短期にセキュアなIoT機器を開発できるソリューションです。

    講評

    本製品は、市販SoM向けIoTセキュリティ要件対応のLinuxとOTAである。 EUサイバーレジリエンス法(CRA)に代表される規制強化は、IoT機器開発に極めて高い障壁を課している。この重要課題に対し、本ソリューションは、脆弱性管理や安全なOTAアップデートといった必須機能をターンキーで提供し、明快な回答を示した。

    特筆すべきは、これまで自社製品で培った実証済みのソフトウェア資産を、広く市販のSoM(System on Module)向けに開放した戦略的決断である。これにより、専門チームを持たない多くのメーカーも、複雑な基盤開発の重荷から解放され、本来の強みであるアプリケーション開発に資源を集中することができる。

    審査委員会は、セキュアなIoT開発を民主化し、日本のものづくり産業全体の競争力強化に貢献するエコシステム構築の志を高く評価した。

スペシャルピッチ

審査員一覧 (敬称略、順不同)

  • 審査委員長

    山田 敏行

    ETカンファレンス委員会 委員長

  • 副審査委員長

    横田 英史

    ETラボ 代表 コンサルタント 技術ジャーナリスト

  • 審査員

    小澤 拓治

    CQ 出版社 取締役

  • 審査員

    平本 健二

    独立行政法人情報処理推進機構 デジタル基盤センター センター長

  • 審査員

    志度 昌宏

    株式会社インプレス DIGITAL X(デジタルクロス)編集長

  • 審査員

    板羽 晃司

    株式会社アイスマイリー 代表取締役

  • 審査員

    三浦 和也

    株式会社イード レスポンス編集部 編集長

  • 審査員

    小島郁太郎

    小島クリエイト 代表

  • 審査員

    鴨林 英雄

    一般社団法人組込みシステム技術協会 ET事業本部 本部長

  • 審査員

    藤木 淳夫

    一般社団法人組込みシステム技術協会 ET事業本部 ET企画委員会 委員