カンファレンスプログラム

  • 組込みマルチコアサミット
  • MM-1
MM-1 11月16日(木) 13:30〜17:00 会議センター[502] 聴講登録はこちら

Embedded Multicore Summit 2017/組込みマルチコアサミット2017

マルチ・メニーコア利活用のためには、システム、ソフトウェア、ツール、ハードウェアが一体となったエコシステム確立が必須である。本セミナーでは、各分野におけるマルチ・メニーコア技術、先端システムからの期待を紹介するとともに、それらをつなぐ技術として組込みマルチコアコンソーシアムにおいて推進している活動について紹介を行う。


13:30〜13:40

組込みマルチコアコンソーシアムについて

組込みマルチコアコンソーシアムについて、概要および活動状況について紹介する。

枝廣 正人

名古屋大学大学院情報学研究科情報システム学専攻教授/組込みマルチコアコンソーシアム 会長

1985年NEC入社、EDA研究に従事。情報処理学会坂井記念特別賞、電子情報通信学会業績賞、関東地方発明表彰発明奨励賞、科学技術分野の文部科学大臣表彰などを受賞。1999年プリンストン大学Ph.D. 1993年より組込みマルチコア研究に従事。2009年携帯電話向け低消費電力化に関し地球環境大賞経済産業大臣賞を受賞。2011年より現職。マルチ・メニーコア向けモデルベース開発について研究。2014年組込みマルチコアコンソーシアムを設立。


13:40〜14:05

MBP(モデルベース並列化)を用いたクロスレイヤ設計

車載をはじめとした組込み制御分野ではモデルベース開発(MBD)とマルチコア化が独立に進んでいる。ところが、MBDで得られる逐次コードからの並列化が困難である場合が多く、今後はモデルレベル設計と実装設計を協調させるクロスレイヤ設計が望まれている。本講演では、名古屋大学で研究開発し、組込みマルチコアコンソーシアムで議論を進めているモデルベース並列化(MBP)を用いたクロスレイヤ設計について、概要と最近の成果を紹介する。

枝廣 正人

名古屋大学大学院情報学研究科情報システム学専攻教授/組込みマルチコアコンソーシアム 会長

1985年NEC入社、EDA研究に従事。情報処理学会坂井記念特別賞、電子情報通信学会業績賞、関東地方発明表彰発明奨励賞、科学技術分野の文部科学大臣表彰などを受賞。1999年プリンストン大学Ph.D. 1993年より組込みマルチコア研究に従事。2009年携帯電話向け低消費電力化に関し地球環境大賞経済産業大臣賞を受賞。2011年より現職。マルチ・メニーコア向けモデルベース開発について研究。2014年組込みマルチコアコンソーシアムを設立。


14:05〜14:30

ソフトウェア向けハードウェアモデルの重要性とSHIM2.0

マルチコア/メニーコアが普及するにつれ、システム設計、そしてソフトウェア設計においてハードウェアモデルの重要性が改めて注目されつつある。本講演では、その背景と、課題、そしてMulticore Associationによる世界標準仕様であるSHIMの新たなバージョンの方向性について紹介する。

権藤 正樹

イーソル株式会社 CTO

1996年イーソル(株)入社。以来組込み OS 及びツール関連の開発に従事。PrKERNEL、eBinder、eT-Kernel、eT-Kernel Multi-Code Editionなどに取組む。近年はシングルコアからメニーコアまで対応したOSであるeMCOS、開発支援ツールeWeaverのR&D、Adaptive AUTOSAR仕様策定活動、マルチコア向けアーキテクチャ記述規格SHIM のWG活動、社内の技術インフラ、プロダクトマネージメントなどに関わっている。国内外のカンファレンスなどでの講演を行っている。米国Multicore Association SHIM Working Group Chair、組込みマルチコアコンソーシアム副会長、T-EngineフォーラムT-Kernel2.0WG幹事、NEDO技術委員、早稲田大学アドバンスドマルチコアプロセッサ研究所招聘研究員、COOLChips TPC等。著書(共著)にはISBN:4320120256、ISBN:4885547547などの組込みソフト関連の書籍がある。


14:30〜14:55

EMC WG3(マルチコア適用委員会)の活動報告

「第三の活動軸=新WG」として、EMC WG3(マルチコア適用委員会)を発足して1年余り。開発現場から、新しいメンバーも加入し、精力的に活動を続けている。車載開発の推進に必要と思われる情報やデータの情報発信のための議論、活動の状況を報告するとともに、2017年度末にリリースを予定する成果物の制作状況をお伝えする。

岩井 陽二

ガイオ・テクノロジー株式会社 取締役

ソフトウェア技術者から技術営業に転向。車載関連の製造メーカーをはじめとし、国内外のソフトウェア開発のキーパーソンと交流を持つ。2000年よりツール企画および推進を兼任。2004年より事業推進担当執行役員として事業全般に関わる。近年は取締役としてエンジニアリングサービス部門を分掌するが、仮想検証やモデルベース開発、安全コンセプト記法研究など、業界活動は多岐にわたる。


15:05〜15:35

仮想ECUの活用拡大とマルチコアソフトウェア検証

〜仮想マイコン応用推進協議会/vECU-MBD WG活動事例〜

自動運転も見据えて高機能化・複雑化が進む車載電子制御システムの開発を高効率・高品質に推進するための対応案として、国内協調活動「仮想マイコン応用推進協議会 / vECU-MBD WG」が取り組んでいる仮想ECUの活用推進活動を紹介する。同WGでは、ガイドの策定や、実証に取り組んでおり、最近では、クラウド上での異ユーザ協調シミュレーションにも挑戦した。本講演ではさらにマルチコアソフトウェア検証に関する技術課題と提言を紹介する。

宮崎 義弘

仮想マイコン応用推進協議会/vECU-MBDワーキンググループ /仮想HILS TFリーダ(日立オートモティブシステムズ株式会社/技術開発本部 主管技師長)

(株)日立製作所に1977年入社。以来、制御用コンピュータ等の開発に従事。現在、日立オートモティブシステムズ(株)技術開発本部にて、車載制御システムの電子プラットフォーム技術開発に従事。当社内の機能安全ISO26262技術推進取り纏めも担当。電気学会会員、情報処理学会会員、自動車技術会会員。仮想マイコン応用推進協議会/vECU-MBD WGでは仮想HILS TFリーダを務めている。


15:35〜16:05

並列ソフトウェア開発の手戻りを防止するマルチコアMBD環境

車載システムの高度化に伴い、複雑なソフトウェア開発を実現するモデルベース開発環境と、高い計算能力を備えたマルチコアが必須となりつつある。マルチコア利用時には並列性能の見積を正確に行わなければ、開発後期に性能未達による手戻りリスクが生じる。 本講演では、開発プロセス早期のうちに並列性能の見積を可能とする「Embedded Target for RH850 Multicore」の特徴を説明し、ルネサスのモデルベース/マルチコア開発環境のロードマップを紹介する。

鈴木 均

ルネサス・エレクトロ二クス株式会社 オートモーティブソリューション事業本部 共通技術開発第一統括部 技術ソリューション企画部 主任技師

1999年NEC入社。車載分野向け制御マイコンV850のCPU開発に携わり、ルネサスエレクトロニクスへの統合後は、RH850のアーキテクチャ開発に従事。現在はモデルベース開発環境とマルチコア技術に関するソリューション企画、技術開発を担当している。


16:05〜16:50

パネルディスカッション

テーマ:開発現場に訊く! マルチコア/メニーコア対応プラットフォームの課題と現実解

マルチコアの組込みマイコンが市場に出回るようになって久しい。しかし、それを利用する開発現場、特に「ソフトウェアプラットフォーム(OSやドライバ、開発環境など)」を企画・開発・保守する現場は、今、多くの課題に直面している。本パネルでは、マルチコア利用の第一線で活躍するエンジニアが、これらの課題とその対応策について語る。その議論を踏まえて、今後の『組込みマルチコアコンソーシアム』の活動の方向性についても考える。

司会:中山 俊一

EJoint 代表/テクニカル・ライター

電子システム設計や半導体設計、組込みソフトウェア開発についての技術記事の執筆、およびWebコンテンツの企画・制作などに従事。過去には、技術系出版社にて電子分野の取材記者、雑誌編集者、Web管理者、セミナ/イベントの企画・運営、マネージメントを経験。2013年6月に独立してフリーランスのライターに。

パネラー

阿部 孝司

株式会社デンソー(基盤ハードウエア開発部)

九里 雅史

株式会社エヌエスアイテクス(開発部)

藤原 康弘

ガイオ株式会社(ES本部/技術戦略室)