ET 2018 & IoT Technology 2019
企画イベント

ET/IoT Technology Award 2018 受賞者インタビュー

シリーズ第2回:富士通株式会社

電池交換要らずの柔らかい薄型ビーコン『PulsarGum』

 今回、IoT賞を受賞したのが、富士通株式会社の開発する、電池交換要らずの柔らかい薄型ビーコン『PulsarGum(パルサーガム)』だ。名前は“チューインガム”のような大きさと柔らかさを持っていることに由来すると言う。一体どのような製品なのだろうか。

― この度は受賞おめでとうございます。『PulsarGum』とはどのような製品なのでしょうか。

PulsarGum は、一定強度の光を照射すると、固有IDを含んだ無線信号(ビーコン信号)を発信するデバイスです。無線信号を受信する機器及びソフトウェアと組み合わせることにより、人やモノの位置や動線管理等の機能を提供することが可能となります。

一般的なビーコンデバイスは活用する用途こそ幅広くありますが、電源敷設や電池交換が必要となることがネックになります。本製品は回路の消費電力を抑えることで、300ルクスの照度で発電、信号を発信することが可能となっています。電池交換が不要なエネルギーハーベスティング製品ですので、電源工事・配線工事が不要になりますし、バッテリー切れのリスクもなくなります。

― 2018年4月から新型へバージョンアップしたと聞きました。

2018年4月に電源回路を改良したことで、従来品の約10分の1の明るさでの安定動作を実現することができました。動作照度は300ルクスですので、照明を抑えた生産現場、廊下や倉庫内、夜間の外灯近くといった様々な現場環境でのご利用が可能になります。

また改良の過程では、内蔵する太陽電池を小型化・多段化するとともに、回路に保護機能を搭載しました。これにより、直射日光の照射などで過大な電力が供給された場合にも、安定して動作することが可能になりました。屋外の構造物や設備への設置、ヒトや乗り物など、暗いところから明るいところへの移動を伴う対象への設置も可能となり、ご利用の幅が更に拡がりました。

― 製品の活用シーン、今後の展開について教えてください。

本製品の重さは3グラムと非常に軽量ですので、壁などに両面テープで簡単に取り付けることが可能です。また全体をシリコーンゴムで覆っているため、燃えにくく、防水もでき、落下時の衝撃も少なくなります。柔らかく、曲げられるため、平面だけでなく曲面への設置も可能です。

現時点でも、多種多様なお客様からの引き合いが寄せられていますが、本製品をキーデバイスとして、デバイスが発信する固有のビーコン信号と、信号を受信する機器やソフトウェアとを組み合わせることで、様々なビジネスシーンを実現できます。

例えば、スマートフォンを受信機として、PulsarGumが発する電波をキャッチします。そこからアプリケーションやサーバ処理を行うことで、メッセージの通知や位置、数、動きの捕捉も行えます。各PulsarGumの個別IDを、どこに設置した受信機が、いつ、どの位の電波強度で受信したのかをクラウド上に蓄積し、この蓄積情報とPulsarGumや受信機に紐づけた属性情報等とを組み合わせることで、現場環境を可視化し、更なる業務改善に役立てることもできます。

― ご来場者へ一言お願いいたします。

バッテリーフリーで柔らかいPulsarGumは、電源供給や電池交換が必要であったこれまでのビーコンとは一線を画する製品です。本製品が皆様のIoT活用をさらに促進する一助になれば幸いです。富士通グループはこれからもお客様に寄り添い、AIやIoT、クラウドなど様々な分野で製品・サービスを提供してまいります。

― ありがとうございました。

ET/IoT Technology Award 2018 受賞者インタビュー シリーズ

ET/IoT Technology Award 2018にて、5つの賞に選出された全7社の受賞製品、技術を紹介いたします。記事は「IoTナビ」より転載。

ご入場にはweb来場事前登録または招待状が必要です。

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