ET & IoT Technology 2019
C-4
1121日(木)
14:00〜17:00
会議センター[211+212]
【第1部】TOPPERSプロジェクトの活動紹介

IoT/自動運転時代の仮想シミュレーション環境(コンセプト)のご紹介

組込みソフトウェア開発は、IoT/自動運転システム時代に入り、従来開発のように1専門領域に閉じず、IT/クラウド/AI等の様々な機器/ソフトウェアが絡んだ、複雑なシステムと向き合う必要がある。特に、このようなシステムの実証実験では機器間の不整合が頻発し、トラブル対応の時間・手間・コストは増える一方である。TOPPERSでは、今年度から、このような複雑なシステムを手軽にシミュレーションできる環境(箱庭)を構築する取り組みを開始した。本講演では、箱庭コンセプト /アーキテクチャの概要をご紹介する。

森 崇

株式会社永和システムマネジメント

プロフィール

Linuxカーネル/ミドル開発で培った技術を下地にして、約10年前に組込み業界へ参入。
AUTOSAR/RTE/ROS/RTOS等の開発を通して、実機レスで手軽にシミュレーションできるマイコンシミュレータ(athrill)を開発しオープンソース化した (2018年度TOPPERSコンテストで金賞受賞) 。
今年度から、IoT/自動運転システム時代を見据えた新しいシミュレーション環境構築を目指し、TOPPERS/新WG(箱庭)の活動メンバとして参画。

TOPPERSで繋げる Azure IoT Hub 接続サンプルアプリの紹介

IoTが注目される中、TOPPERSのOSを使ったデバイスでクラウドと通信したい。クラウドで多数設置するデバイスを監視し、管理したい。という要望が聞かれている。
そこで、Azure IoT SDKを使ってIoT HubやIoT Centralに接続するサンプルアプリを開発し公開した。
そのサンプルのAzure側の設定とデバイス側コード作成の方法を紹介する。

長島 宏明

コアーズ株式会社/TOPPERSプロジェクト ホームネットワークWG

プロフィール

コアーズ株式会社で組込みソフトウェアソフト開発に従事。
2013年のソフトウェア開発委託事業「ECHONET Liteミドルウェア」の開発からTOPPERSの活動に参加し、ホームネットワークWGの主査として活動、TOPPERSの成果物を使ったネットワーク機器向けソフトの開発と公開を行う。

組込みシステムに適した コンポーネントシステムTECSの最新状況

TECS は、これまで TOPPERS の ASP3, HRP3 カーネルに対応してきた。さらに現在 FMP3、HRMP3、SSP3 への対応が進められている。本セミナーでは、これらにおいて TECS がどにように役立っているか、またアプリケーション開発で TECS を用いることの効用を説明する。

大山 博司

オークマ株式会社/TOPPERSプロジェクト TECS WG

プロフィール

数値制御装置の開発に携わる傍ら、TOPPEERS プロジェクト TECS WG および名古屋大学において組込みコンポーネントシステムの開発・研究を行っている。建て増し旅館の如く肥大化し複雑化した制御系組込みソフトウェアを整理し、成長可能なソフトウェアアーキテクチャを構築するための仕組みとして組込みコンポーネントシステムの実現を めざしている。

【第2部】TOPPERSの最新技術

TOPPERS第3世代カーネルの新しい機能と使い方

TOPPERSプロジェクトでは,組込みシステムの新しい要求に対応するために,TOPPERS第3世代カーネルの開発を進めている。この講演では,時間同期のための機能,終了要求処理機能,時間パーティショニング機能など,TOPPERS第3世代カーネルに新たに導入した機能について説明し,その使い方を解説する。

高田 広章

名古屋大学 未来社会創造機構 モビリティ社会研究所・教授/大学院情報学研究科・附属組込みシステム研究センター長

プロフィール

名古屋大学 未来社会創造機構 モビリティ社会研究所教授。同大学 大学院情報学研究科 教授・附属組込みシステム研究センター長を兼務。リアルタイムOS、リアルタイムスケジューリング理論、組込みシステム開発技術等の研究に従事。
オープンソースのリアルタイムOS等を開発するTOPPERSプロジェクトを主宰。
名古屋大学発ベンチャ企業APTJ(株)を設立し、その代表取締役会長・CTOを務める。博士(理学)。

RISC/VをTOPPERSカーネルに対応させる SiFive社Hi-Five1/Kendryte社K210(MAixDUiNO)のリアルタイムカーネル実装をアーキテクチャを中心に解説

TOPPERSプロジェクト教育WGの活動報告、Hi-Five1とK210を使ったボードをハードウェア・アーキテクチャを中心に解説。
TOPPERS/ASPカーネルの実装の内容をスタートアップ・ルーチンと割り込み中心に解説を行う。

竹内 良輔

株式会社リコー オフィスプリンティング事業本部 PS開発センター 第五開発室 /TOPPERSプロジェクト 副会長 教育WG主査

プロフィール

リコー入社後、MS-DOS/BASIC言語/COBOL言語等のポーティングを行い、レーザープリンタのMS-DOSドライバの開発を契機にレーザープリンタ、インクジェットプリンタのコントローラ及びエンジンソフトウェアの開発を行ってきた。
現在はRICOH Handy Printerのソフトウェア開発を行っている。

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