Embedded Technology 2011

ETアワード

ETアワード2011 受賞者決定

従来の会期中に実施する来場者投票での選出とは異なり、今年は25周年に伴い、「ハードウェア」「ソフトウェア」「開発環境・ツール」「ソリューション」「普及・啓発」の5部門からそれぞれ製品・技術・ソリューションにおいて公募を実施しました。技術的効果・将来性の示唆・経済的効果の観点から審査を実施し、57社・団体/82件の応募の中から、各分野の受賞社が選出されました。
授賞式は17日16:30〜展示会場内メインステージにて実施。

ETアワード2011 最優秀賞
『高レジリエンス・マイコン技術』
ハードウェア分野 優秀賞
「エネルギー効率の高いマルチコアプロセッサ」
ソフトウェア分野 優秀賞
「省回路型高音声品質サウンド出力ミドルウェア」
開発環境・ツール分野 優秀賞
「マルチコア・パフォーマンス計測ツール」
ソリューション分野 優秀賞
「インテルアーキテクチャーで実現する組込み機器の将来像」
普及・啓発分野 優秀賞
該当なし
審査委員会特別賞
「DSPを用いたデジタル・アナログ混在型鉄道信号用装置」
JASA特別賞
「TOHOKU高度ITフォーラム」
ET アワード2011総評

新生のET アワード2011の応募件数は、5部門全体で82件と多数の件数となった。多くの応募書類が応募用紙のみでなくエビデンスとなる詳細な資料が添付されていた。審査委員は9名であり、審査方法は技術的効果、将来性、経済的効果について、審査委員それぞれ独立してすべての応募書類を評価し、選定委員会において評価の妥当性をチェックし、全員の疑義がなくなるまで議論を尽くして各賞の決定に至った。受賞できなかった応募の中にも意欲的で受賞に値するものもあったが、残念ながら僅差で落選したものも多かった。全体的には、組込み技術の領域で意欲的に取り組んでいる皆さんの姿を伺うことができた。一方、説明不足、論理性不足あるいはエビデンス不足等のため、評価ポイントを低くせざるを得ないものもあった。来年度に向けて、どこが素晴らしい技術であり、どのような効果をもたらすものであるなどを分かり易く整合性をもって具体的にアピールする説明力強化という点にも、取り組んでいただければと期待するところである。

ET アワード2011各賞寸評
ET アワード2011 最優秀賞
「高レジリエンス・マイコン技術」

本技術は、MPUのみを周期的にリセットする一方で、リセット直前の状態を保持することで、MPUの動作に異常が発生しても、リセットの周期分で異常発生前の直前の時点からシステムを再開できる高度なレジリエンス機能を提供する技術である。本技術は異常事態への耐性を提供するという観点のみでなく、システムのログ管理、異常発生時の解析など新たなソフトウェアツールのマーケットも創出するものであり、我が国の組込みシステムの競争力強化に広く貢献することが期待できる。

ET アワード2011 ハードウェア分野 優秀賞
「エネルギー効率の高いマルチコアプロセッサ」

本技術は、1桁以上の高速化・低消費電力を可能にすることを目的に、異なるアーキテクチャのMPUコアを複数搭載できるヘテロジニアスなマルチコアプロセッサIPにより、性能・機能・コストといったシステム要件を満たすことを可能にする技術である。特に、低いクロック周波数でも所望する性能を実現できるようになり、今後拡大が予想されるスマートフォン、タブレットなどへの応用が期待できる。

ET アワード2011 ソフトウェア分野 優秀賞
「省回路型高音声品質サウンド出力ミドルウェア」

デジタル記録された音声を出力する場合に必要とされるローパスフィルおよびアンプを不要とし、しかも音声の品質を高度に保つ新しい技術を開発したものである。機器の小型化、低コスト化を可能にすることで、音声ガイドの活用が有効な各種医療機器、プリンタ、リモコンなど様々な組込み機器への用途だけでなく、組込み応用製品でない装置などにも音声ガイドを付随させることで利用者品質を向上させるなど組込み技術の拡大といった効果も期待できる。

ET アワード2011 開発環変換境、ツール分野 優秀賞
「マルチコア・パフォーマンス計測ツール」

マルチコアを採用した開発が深化するに従い、開発対象の動作状況の不確実性が高くなり、実機の動作を体系的に把握できないことから、人依存性が高くなるという状況が生まれている。本技術は実機への負荷を最高で5万分の1に低減しつつ、各種動作をチャート形式で可視化するシステムマクロトレース技術を提供するものである。組織力の強化、解析するカバレッジの拡大などマルチコア応用技術へ大きく貢献することが期待できる。

ET アワード2011 ソリューション分野 優秀賞
「インテルアーキテクチャーで実現する組込み機器の将来像」

今後拡大が予想される新市場を定めた上で、そこへ向かうソリューションのあり方とそのための技術的方向性を具体的に示した切り口は斬新である。特に、自社の製品という位置づけではなく、我が国の優位性を引き出すことと、組込み技術者の誇りと夢を拡大するビジョンの提示は、戦略的な取り組みの例示としても高く評価できる。今後は、さらに高度なビジョンの提示と具体的な例示が増加するものと期待できる。

ET アワード2011 普及・啓発分野 優秀賞
該当なし

ET アワード2011 審査委員会特別賞
「DSP を用いたデジタル・アナログ混在型鉄道信号用装置」

TOHOKUものづくりコリドーは毎年出展しているが、本年は東日本大震災による影響で出展が危ぶまれていた。しかしながら、東北6県が一丸となって大震災による影響を乗り越え、昨年以上の取り組みで臨んでいる。これまでに出展してきた成果も出ており、その成果をつなぎつつ、今年度は新たに半導体製造企業も出展するなど極めて意欲的である。今回ET2011への出展各企業が東北6県から力をいただくのではないかと期待できる、意欲的な取り組みであることを評価した。

ET アワード2011 JASA 特別賞
「TOHOKU 高度IT フォーラム」

TOHOKUものづくりコリドーは毎年出展しているが、本年は東日本大震災による影響で出展が危ぶまれていた。しかしながら、東北6県が一丸となって大震災による影響を乗り越え、昨年以上の取り組みで臨んでいる。これまでに出展してきた成果も出ており、その成果をつなぎつつ、今年度は新たに半導体製造企業も出展するなど極めて意欲的である。今回ET2011への出展各企業が東北6県から力をいただくのではないかと期待できる、意欲的な取り組みであることを評価した。