ETアワード2011 受賞社決定
授賞式は17日16:20~展示会場内メインステージにて実施。
※開始時間が16:30から変更になりました。
新生のET アワード2011の応募件数は、5部門全体で82件と多数の件数となった。多くの応募書類が応募用紙のみでなくエビデンスとなる詳細な資料が添付されていた。審査委員は9名であり、審査方法は技術的効果、将来性、経済的効果について、審査委員それぞれ独立してすべての応募書類を評価し、選定委員会において評価の妥当性をチェックし、全員の疑義がなくなるまで議論を尽くして各賞の決定に至った。受賞できなかった応募の中にも意欲的で受賞に値するものもあったが、残念ながら僅差で落選したものも多かった。全体的には、組込み技術の領域で意欲的に取り組んでいる皆さんの姿を伺うことができた。一方、説明不足、論理性不足あるいはエビデンス不足等のため、評価ポイントを低くせざるを得ないものもあった。来年度に向けて、どこが素晴らしい技術であり、どのような効果をもたらすものであるなどを分かり易く整合性をもって具体的にアピールする説明力強化という点にも、取り組んでいただければと期待するところである。
本技術は、MPUのみを周期的にリセットする一方で、リセット直前の状態を保持することで、MPUの動作に異常が発生しても、リセットの周期分で異常発生前の直前の時点からシステムを再開できる高度なレジリエンス機能を提供する技術である。本技術は異常事態への耐性を提供するという観点のみでなく、システムのログ管理、異常発生時の解析など新たなソフトウェアツールのマーケットも創出するものであり、我が国の組込みシステムの競争力強化に広く貢献することが期待できる。
本技術は、1桁以上の高速化・低消費電力を可能にすることを目的に、異なるアーキテクチャのMPUコアを複数搭載できるヘテロジニアスなマルチコアプロセッサIPにより、性能・機能・コストといったシステム要件を満たすことを可能にする技術である。特に、低いクロック周波数でも所望する性能を実現できるようになり、今後拡大が予想されるスマートフォン、タブレットなどへの応用が期待できる。
デジタル記録された音声を出力する場合に必要とされるローパスフィルおよびアンプを不要とし、しかも音声の品質を高度に保つ新しい技術を開発したものである。機器の小型化、低コスト化を可能にすることで、音声ガイドの活用が有効な各種医療機器、プリンタ、リモコンなど様々な組込み機器への用途だけでなく、組込み応用製品でない装置などにも音声ガイドを付随させることで利用者品質を向上させるなど組込み技術の拡大といった効果も期待できる。
マルチコアを採用した開発が深化するに従い、開発対象の動作状況の不確実性が高くなり、実機の動作を体系的に把握できないことから、人依存性が高くなるという状況が生まれている。本技術は実機への負荷を最高で5万分の1に低減しつつ、各種動作をチャート形式で可視化するシステムマクロトレース技術を提供するものである。組織力の強化、解析するカバレッジの拡大などマルチコア応用技術へ大きく貢献することが期待できる。
今後拡大が予想される新市場を定めた上で、そこへ向かうソリューションのあり方とそのための技術的方向性を具体的に示した切り口は斬新である。特に、自社の製品という位置づけではなく、我が国の優位性を引き出すことと、組込み技術者の誇りと夢を拡大するビジョンの提示は、戦略的な取り組みの例示としても高く評価できる。今後は、さらに高度なビジョンの提示と具体的な例示が増加するものと期待できる。
自動列車制御装置(以下、ATC)をデジタル化によって高度化しようとする場合、既存のアナログATC用の搬送周波数を使わざるを得ないという制限がある。本技術は、既存の搬送波において振幅の変化を伴わないデジタル変調波により、同一搬送周波数帯でアナログ信号とデジタル信号を混在して利用しつつ、すべてをデジタルATC化した後は、プログラムを修正することで高速化できる。産学連携ならではの展望に立った意欲的な取り組みであることを評価した。
TOHOKUものづくりコリドーは毎年出展しているが、本年は東日本大震災による影響で出展が危ぶまれていた。しかしながら、東北6県が一丸となって大震災による影響を乗り越え、昨年以上の取り組みで臨んでいる。これまでに出展してきた成果も出ており、その成果をつなぎつつ、今年度は新たに半導体製造企業も出展するなど極めて意欲的である。今回ET2011への出展各企業が東北6県から力をいただくのではないかと期待できる、意欲的な取り組みであることを評価した。
ETアワード 募集要項
ET2011では、技術の向上と利用者の利便性を高め、産業の発展に寄与すると考えられる製品、技術、ソリューション等を広く出展社より募集いたします。「ETアワード」は、その中でも特に優れた製品、技術、ソリューション等に対して表彰をし、今後のさらなる技術発展を期待するものです。大賞の他、分野ごとの各賞を選出いたします。
開催日:11月17日(木)
募集対象分野
2011年1月以降に発表された製品、技術、ソリューション、活動の中で、社会/産業に大きなインパクトを与えるものを募集いたします。但し、募集する製品、技術、ソリューション、活動等は、ET2011へ出展予定の品目に限ります。
■ ハードウェア分野
■ ソフトウェア分野
■ 開発環境・ツール分野
■ ソリューション分野(上記複数部門に属する品目の場合)
■ 普及・啓発分野(地域活動、標準化、教育等を含む)
※各分野での詳細は出展対象品目に準ずる
審 査 基 準
技術的効果
■ 応用シナリオが明確で現行技術へのインパクトがあること
■ 組込み技術としての応用事例を伴うこと
■ 品質、開発工程、機能安全など組込み技術に関連すること
組込み技術の将来性を示唆
■ 既存の組込み技術を巧みに応用している
■ 新たに開発した組込み技術を応用している
経済的効果
■ 組込み技術の応用領域の拡大に貢献
■ 付加価値の創生
■ コスト削減
但し、「普及・啓発分野」に関する応募は、以下を審査基準とします。
■新技術、標準規格などの啓蒙・普及活動により、業界の発展、技術革新、雇用拡大などに
多大な貢献を果たしたグループ、団体
■組込み技術を核にした画期的、かつ永続的な活動を通じて、企業間連携、産学官連携、
地域振興、
国際交流技術者育成などで顕著な実績を上げた業界団体、自治体/地域活動団体
大学





